1. 帰国子女受験の概要(←ココ)
- 帰国子女枠受験とは?
- 一般受験との違い
- 対象となる学校(私立・国立・公立)
- 学校の選び方-我が家の場合
2. 受験に向けた準備
- 学力面
- 日本の教育とのギャップ(算数・国語・理科・社会の注意点)
- 帰国子女向け塾・オンライン学習の活用
- 英語の活かし方
- 英検・TOEFL・IELTSなどの資格
- 帰国子女入試で有利になるポイント
- 面接・作文対策
- 志望理由書の書き方
- 帰国子女特有の質問(異文化経験、海外での学び)
3. 帰国子女受験のスケジュール
- 受験の流れ(願書提出→試験→面接)
- 受験校選びのポイント(学校の国際教育方針、帰国生の割合)
4. 体験談・エピソード
- 帰国後の生活の変化(文化の違い、学校生活の適応)
- 実際に受験した体験談(成功談・失敗談)
- モチベーションの維持方法
5. おすすめの参考書・勉強法
- 帰国子女向けの教材・塾・オンライン講座の紹介
- 過去問の活用法
6. 親のサポート
- 帰国後の環境整備(日本の学校に慣れるための工夫)
- 親ができるメンタルサポート
7. おわりに
- 帰国子女の強みを活かした進路選び
- 応援メッセージ
日本の中学・高校受験には、特定の条件を満たす「帰国子女」を対象とした入試枠が設けられている学校があります。帰国子女枠受験は、海外での学習経験を持つ生徒が、日本の一般的な入試制度とは異なる方式で受験できる仕組みです。
ですが、帰国生枠は現在減っている印象です。そして、帰国子女ではなく日本で教育を受けた子供の英語力が、昔よりもはるかに向上していると思います。帰国子女入試は、それ(国際的教育)に特化した一部の高校以外、難しくなりつつあるかもしれません。
この記事では、帰国子女枠受験の概要、一般受験との違い、そして対象となる学校について紹介します。
1. 帰国子女枠受験とは?
帰国子女枠受験とは、海外に一定期間在住していた生徒を対象とした特別な受験制度です。主に次のような生徒が対象になります。
- 保護者の仕事の都合などで海外に居住し、一定期間海外の学校に在籍していた生徒
- 日本の義務教育を途中で離れ、海外で学習していた経験がある生徒
帰国子女枠を設けている学校は、帰国生のバックグラウンドや教育環境の違いを考慮し、試験科目や選考基準を工夫しています。海外の学校とは、現地校、インターナショナルスクール、日本人学校の3種類がメジャーでしょう。
とはいえ、学校ごとに何年間以上滞在&帰国後何年以内を帰国子女として認めるかは異なります。これはとても重要です。
短いところでは1年半の滞在でもよいようですが、長いところでは5年以上海外に住んでいた経験が必要なところもあります。また、帰国後何年以内かという点については2年〜5年が一般的な印象です。
5年以内だと小学4年生以降、かつ入試の時期から逆算すると4年生の3学期以降に帰国する必要があります。娘の場合、あと3日帰国が早かったら帰国子女の認定を受けられなかったということがありました。
2. 一般受験との違い
帰国子女受験と一般受験では、出題範囲や試験内容が異なることが多いです。主な違いを以下にまとめました。
項目 | 帰国子女枠受験 | 一般受験 |
---|---|---|
英語の評価 | 英語力を重視(英検・TOEFLなどの資格が加点対象の場合も) *最低でも2級は欲しい! | 一般的な英語試験 |
出題範囲 | 帰国子女向けの特別問題・小論文など | 日本の学習指導要領に基づいた内容 |
面接の内容 | 海外経験や異文化理解についての質問 | 志望理由や学習内容に関する質問 |
求められる力 | 国際的な視点・適応力・英語力 | ? |
このように、帰国子女受験では**「海外経験を活かした内容」**が問われるのが特徴です。例えば、英語を得意とする帰国生の場合、英語試験が優遇されることもあります。一方で、日本の学習指導要領に沿った勉強が不足していると、国語で苦戦することもあります。
また、先ほど海外の学校形式には現地校、インターナショナルスクール、日本人学校の三種類あると書きましたが、英語圏の現地校以外は実は英語力は高くないことが多いです。
私の子供はドイツのインターナショナルスクールに通っていましたが、結局ドイツ語が入ってきたり、日本人の友達がいたりで、英語はそこそこです(とはいえ、帰国後中3で英検準一級は取りました)。英語力を評価する学校を受験する場合は、相応の対策が必要となります。
あと、我が子は小学4年生の2学期まで海外だったのですが、意外と覚えていないことの方が多かったです。海外経験や異文化理解については、帰国後に得た知識がベースになって、過去の自分と照らし合わせよう という流れになりました。
3. 対象となる学校(私立・国立・公立)
帰国子女枠受験を実施している学校は、主に私立・国立・公立の3つに分類されます。有名な学校は、東京にあるI高校ですね。
4. 学校の選び方-我が家の場合
我が子の受験校を選ぶときは、本人の希望一択で検討しました。だって、子どもの人生ですもの。私の希望なんて関係ありません。
「海外の大学に進学したい」「英語力を向上させたい」この2つが我が子の希望でした。というわけで、全国からそれらしいところをひたすら検索しました。
結果、「帰国子女入試がある高校」ではなく「国際バカロレアコースがある高校」を希望することになり、貴重な帰国子女枠を使わずに受験を迎え、終えました。
まとめ
帰国子女枠受験は、海外経験を活かせる貴重な機会ですが、帰国子女の認定が若干複雑なのと一般受験とは出題範囲や試験の評価基準が異なる点に注意が必要です。また、帰国子女受験を実施している学校は、私的には減っている印象です。それぞれの特徴を理解して準備を進めることが大切です。
「帰国子女だから有利!」と思われがちですが、実際には帰国後の日本の教育に適応するための努力も必要になります。試験科目や出題傾向をよく分析し、しっかりと対策を立てていきましょう!